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2015年5月 8日 (金)

瀬田貞二先生の思い出

今回、ストーリーテリングでもなく、わらべうたでもなく、ほんとにお話を聞く会でした。

何の話かっていうと、「瀬田貞二先生の思い出」話です。
あるところで、石川先生が瀬田貞二先生の教え子だということを知り、あら~じゃお話ききたいなあ、とダメもとで、勇気出してお願いしたら、「たいした話はできないけど」、と快くOKしてくださったのでした。しかも、わざわざ、ルピナス文庫に足を運んでくださり、ざっくばらんな感じで、お話してくださいました。途中私が質問したり、一緒に聞いていたメンバーからも質問があったり、瀬田先生の話だけじゃなく、子どもの本の周りのあれこれ、悩みなども話せて、とてもリラックスした会でした。

たまには、一方通行の話じゃなく、こういうやり取りがある会もいいなあ、でも、リラックスしすぎて、わだす、石川先生に「あのさ、」とか言っちゃって、あわてました。あわてて謝る私に、にこにこしながら「いいのよ~」と優しいお言葉。本当に修行が足りず、申し訳ない事でした。

でもでも、お話はおもしろかった!瀬田先生のお人柄のわかるエピソードをたくさん、お話してくださいました。特に、ユーモアのセンスが抜群だなあと感じるエピソードには皆、大爆笑。
それから、大学の授業で瀬田先生が、これは読んでおきなさいよと、勧められた児童書をたくさん教えていただきました。

ウォルター・デ・ラ・メアの「サル王子の冒険」(飯沢匡/訳)は現在「ムルガーのはるかな旅」(脇明子/訳)という題名で出ていますが、持っていただけで読んでませんでした。でも、今は新刊は出てないみたい。古本だけみたいです。
訳者あとがきを読んでみたら
「最初はデ・ラ・メア自身の4人の子どもたちのために書きはじめられたこの物語は、手に汗を握る冒険のおもしろさもさることながら、詩人ならではの繊細な言葉の美しさ、豊かな想像力によって描きだされた世界の壮大さによって、1937年にトールキンの『ホビットの冒険』が出版されるまではこれに匹敵するものはなかった、といわれるほどの高い評価を得ました。」
とあって、(うわあ~読みたい)と思いました。
そして、デ・ラ・メアは精妙な言葉のわざをつくし、自分で作った造語も多いので、わからない名前もいっぱいでてくるけれど、
「わからなくてもいいことにして、響きの楽しさを味わいながら先へ先へと読み進んでいけば、いつしか、ついぞ見たことのない不思議な世界が目の前にひらけてくるのがおわかりになると思います。それは、ふだん使いなれた言葉だけではけっしてたどりつくことのできない世界ーーー見えないものを見る特別な想像力と、それをとらえる言葉の魔術なしには、とうてい描きだすことのできない世界なのです。」
とあって、ますます読みたい気分が盛り上がってきました。このことは、私が石川先生に質問したことと関連しているような気がしました。それは

「瀬田先生の『幼い子の文学』や『絵本論』には聞いたこともない言葉や辞書引いても出てこない言葉、瀬田先生独特の言い回しが出てくる。それはすごく
言い得て妙という言葉が多いのだけれども、読み方がわからず困った、出版社にどうしてルビふってくれないのかと文句いいたいくらい」といったら、

「子どもでも、わからないことばだらけなんだけれども、国語教育で大切なことはわからない言葉に出会うことだそう。わからない言葉が想像力をかきたて、成長をうながすんじゃないだろうか、というようなことをおっしゃったんだけれども、同じようなことが、このあとがきに書いてあっておどろきました。

ずっと前に買ったけど、ずうっと読まずにほこりをかぶっていた本がにわかに、光り輝きだして私の目の前にある。こういうことは今まで何度も経験してきましたが、何度経験してもわくわくします。

あと、石川先生が名前が思い出せなかった本、これじゃないかなと思います。
ジョン・メイスフィールドの「喜びの箱」石井桃子/訳です。
これも、買ったっきりまだ読んでない本です。この本の前編の「夜中出あるくものたち」も持っていますがまだ読んでいません。これも以前友人が「すてきなのよ~」とすすめていたような気がします。
あと瀬田貞二作の絵本「きょうはなんのひ」(福音館)の中にでてくる家は瀬田先生のおうちがモデルで、そのまんまだそうです。そして瀬田文庫はまだ娘さんが引き継いでやってらして、奥様は今もご健在だそうです。浦和にあるそうですが行ってみたいわあ。お宝本がいっぱいありそう。
ということで、絵本論の大先生が身近に思えた一日でした。

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